暖簾の代表的な染色の種類には、反応染め、顔料プリント、
インクジェット、昇華転写の4つがあります。
それぞれに特徴があり、用いられる素材にも違いがあります。
暖簾の染め方には、大きく、色が付いている接着剤を
繊維に付けることで行う顔料プリントと、繊維自体を
染め上げていく染料プリントの2つがあり、多くは後者である
染料プリント方法がオーダーのれん用いられています。
まず、顔料プリントの場合、1色ごとに製版を制作して
顔料インクをプリント行く方法となります。
簡単に言えば絵具を載せるような感じとなり、盛り上がりと
耐候性に大きな特徴があります。
ポイントは繊維にしっかりと接着するかどうかがあり、
主に、綿や先染め綿が素材に選ばれています。
様々な種類があり、最近ではソフト顔料と呼ばれるものや、
濃色地にもプリントができるラバーも使用されています。
染料プリントはインクジェット等をはじめとする種類で行われ、
綿や麻などの植物性繊維では反応染料、ウールなどの
動物性繊維では酸性染料、ポリエステル系素材では
分散染料、アクリル系繊維にはカチオン染料が用いられています。
種類では、反応染めはロゴや屋号などの名入れデザインを
染め上げるnoren際に使用され、インクジェットは、化学繊維生地や
綿生地にフルカラーで印刷する場合に用いられています。
また、昇華転写は転写紙にデザインをプリントし
熱圧着をすることで印刷する方法になり、片面、両面ともに
プリントすることができるために、裏抜けをしている作品に
仕上げることが可能になります。
アクリル繊維に最適なカオチン染料って?塩基性染料と違いがあるの?
カオチン染料は、アクリル繊維を染める水溶性染料が塩基性を示す特徴をもった塩基性の染料のことで合成染料の中でも古くから歴史があります。
塩基性水溶液がアクリル繊維を染める際に塩基性を示すことを利用して、酸性の性格を与えた繊維を染めるために、1930年以降に優れた塩基性染料が次々と開発されました。
カオチン染料の種類ははたくさんありますが、いずれも構造中にN+イオンを必ず持っており、塩基性の性質が特徴です。工業化されるに伴って多く塩基性染料が開発されましたが、現在使用されている主なカオチン染料は、1930年代に開発されたメチン系と1950年〜1960年代にかけて開発された開発された共役型もしくは絶縁型があります。
現在市販されているアクリルは、繊維内にスルホン酸基を代表とする酸性基を有しています。カオチン染料は、この酸性基にイオン結合をして染着しています。
この染料を用いてイオン結合で染着する場合には、一定の濃度まではほとんど吸収されますが、一定の農奴を過ぎてしまうと吸着が悪くなる性質があります。
この農度を越えてしまうと、イオン結合できる酸性基がないため吸着力が弱くなり堅牢度不良となってしまうため、注意する必要があります。
また、暖簾をお使いの場所が屋外のため、雨や風や光(日光・ライト等)が当たる場所に掛けられるというお客様も多いのではないでしょうか。その際に色あせたり、汚れたりするのが屋内で使用されるよりも極端に激しいと感じられている方には、撥水性能特殊生地ののれんをご利用になるといいです。浴室や脱衣所など人にあまり見られたくない場所にもおすすめです。